ドクターの秘薬

親の期待に応えるだけの人生に嫌気がさしたマリアンは、優等生である自分を捨てて、新天地へ赴いた。
ある夜、町で開かれた独身男性オークションで、悪い男の風貌をした美しい男性、オズを競り落とす。
ワイルドな彼と熱いキスを交わしたとき、彼女は新しい自分に生まれ変われる気がした。
だがその後、オズがドクターであることを知り、しょせん彼も両親が望むタイプの男性だったと落胆する。
そして悲痛な思いで恋心を押し殺すと、マリアンは彼に告げた。
「もう帰ってもらえない?」孤児のヴィーナスは行方知れずの父に会いたいと願ってきた。
あるとき彼女のもとに衝撃的な知らせが舞い込む。
残念ながら父親はすでに亡くなっているが、ロンゴッティという名の大資産家が彼女の祖父だというのだ。
信じられない話だが唯一の家族に会ってみたいと、ヴィーナスはその人物の会社を訪れた。
そこでロンゴッティの代わりにトロイと名乗る重役に迎えられ、彼の洗練された雰囲気にひと目で魅了される。
だがそれもつかの間、彼の放った言葉にヴィーナスは失望した。
「君がここへ来た目的はまさか金じゃないだろうね?」兄の結婚式を控え、デボラは悩んでいた。
未亡人とはいえ、それなりに充実した日々を過ごしていた彼女に父がこのごろ再婚しろとうるさく言ってくるからだ。
あまりの煩わしさに、彼女はつい嘘をついた。
「お兄様の結婚式には婚約者とともに出席します」窮したデボラは、つかの間の婚約相手を探すため新聞の求人欄に“紳士募集”の広告を出した。
意外にも応募者はただ一人きり。
約束の日、待ち合わせ場所に赴いた彼女が目にしたのは、放蕩者として名高いリチャード・ケストレル卿の姿だった。
キャサリンは大好きな兄の訃報を受け取った。
ウェリントン公の指揮下、ワーテルローでナポレオン軍と戦い、勇敢な最期を遂げたのだ。
悲しい知らせを届けたのは、上官だったアダム・カルソープ卿。
亡くなる前夜、兄はアダムにこう告げたという。
自分にもし何かあったときは妹の面倒をみていただけますか、と。
陽気で優しかった兄の死に、キャサリンは泣き崩れた。
それからほどなく彼女の前に後見人のおじが現れ、遺産相続をめぐる悶着が巻き起こる。
窮地に立たされたキャサリンが頼れるのは、アダムのほかには誰もいなかった。
国王ヘンリー二世からの予期せぬ手紙に、オリックは戸惑いを隠せなかった。
忠臣の働きに報いるため、褒美を授けるという。
その褒美とは、新たな称号と金、そして妻だった。
王がオリックの妻にと選んだ女性の名はマルガリート。
しかし、華やかな宮廷から厳しい北の地に喜んで嫁ぐ女性がそうそういるとも思えない。
この話には何か裏がありそうだとオリックは感じた。
そこへ、信じられない知らせがもたらされる。
マルガリートは王の愛人だったというのだ。
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